Getting Started

このドキュメントは、Customers Mail Cloud を利用してメールを送信するために必要なセットアップについて説明します。


評価利用のお申し込み

サービス導入を前提として、お客様側システムとの接続検証や、API仕様の確認などを行うための評価環境を提供いたします。 ご希望の際は、お見積もりフォームからご連絡ください。


ログインする

評価利用を申し込み頂くと、アカウント(管理コンソールのログインID)を取得することができます。 取得したアカウントを使用して、管理コンソールにログインしてください。


初期設定を行う

管理コンソールにログインすると、ダッシュボードのメッセージパネルに必要な設定項目のガイダンスがあります。 各設定項目の [設定する] リンクをクリックして設定を行います。

STEP1 : DKIMを設定する

Customers Mail Cloudを利用するためにDKIMによる送信ドメイン認証の設定を行います。 送信するメールのヘッダFrom(送信ドメインと呼びます)に対するDKIMキーを作成し、 送信ドメインを管理するDNSに公開します。

なりすましメールへの対策として、送信ドメイン認証(SPF、DKIM)への対応を強く推奨しています。

DKIMキーを発行する

管理コンソールにログインし、「DKIM設定」タブを表示します。

「ドメインを追加する」ボタンをクリックします。

DKIMドメイン設定

送信ドメインを入力し、「保存ボタン」をクリックします。

「DKIMセレクタ」ダイアログが表示されます。

DKIMセレクタ設定


DKIMキーをDNSに登録する

管理コンソールが発行したDKIMキーを、送信ドメインを管理するDNSに公開します。 ここでは、Amazon Route53 での設定例を説明します。

Route53 DKIM

項目   
Name 「DKIMセレクタ」ダイアログのレコード名にある セレクタ._domainkey を入力します。
Type TXT を指定します。
Value 「DKIMセレクタ」ダイアログのレコード値を入力します。

DKIMキーを確認する

DNSにDKIMキーを登録した後、「DNSを確認」ボタンをクリックします。 管理コンソールがDNSに登録されたDKIMキーの参照に成功した場合、セレクタの「状態」が DNS登録済 となります。

DNS確認が失敗する場合は 「ダッシュボード」→「お問い合わせ」から作成したDKIMセレクタの情報をご提供ください。

DKIMの設定詳細については、「DKIMを設定する」を参照ください。


STEP2 : SPFを設定する

Customers Mail Cloud が提供するSPFレコードを、お客様のメール送信元ドメインを管理するDNSに登録してください。 詳細については、「SPFを設定する」を参照ください。


STEP3 : 接続設定を行う

Customers Mail Cloud は、接続元IP認証、または、SMTP認証を用いてお客様のアプリケーションと接続することができます。

IP認証を使用する場合

IP認証を用いてアプリケーションを接続する場合、リレーサーバの受信許可ネットワークを設定します。

管理コンソールにログインし、「サーバ構成」タブを表示します。

サーバ構成一覧からサーバ構成をクリックします。

「サーバ設定」ダイアログが表示されます。

「リレーサーバ設定」メニューをクリックします。

リレーサーバ設定

「受信許可ネットワーク」にSMTP接続を許可する接続IPアドレスを追加します。

IP認証とSMTP認証を組み合わせて使用する場合の動作については、後述『「SMTP認証」と「受信許可ネットワーク」の関係』を参照ください。

SMTP認証を使用する場合

SMTP認証を用いてアプリケーションを接続する場合、SMTP認証を有効にした後、APIユーザー(SMTP認証のためのID/Pass)を作成します。

SMTP認証を有効にする

管理コンソールにログインし、「サーバ構成」タブを表示します。

サーバ構成一覧からサーバ構成をクリックします。

「サーバ設定」ダイアログが表示されます。

「リレーサーバ設定」メニューをクリックします。

リレーサーバ設定

「SMTP認証」の「使用する」を選択します。

その上で、特定の接続IPアドレスから接続だけで使用する場合は「SMTP認証利用時に受信許可ネットワーク外からの接続を」の「拒否する」を選択し、「受信許可ネットワーク」にSMTP接続を許可する接続IPアドレスを追加します。

SMTP認証を行い、任意の接続IPアドレスから使用する場合は「SMTP認証利用時に受信許可ネットワーク外からの接続を」の「拒否しない」を選択します。


「SMTP認証」と「受信許可ネットワーク」の関係

「SMTP認証」を使用する場合は、受信許可ネットワークにて接続元IPアドレスを制限した上で更にSMTP認証を行う設定と、任意の接続元IPアドレスを受け入れてSMTP認証を行う設定があります。 接続元IPアドレスを制限した上で更にSMTP認証を行う場合は、「SMTP認証利用時に受信許可ネットワーク外からの接続を拒否する」にします。 任意の接続元IPアドレスを受け入れてSMTP認証を行う場合は、「SMTP認証利用時に受信許可ネットワーク外からの接続を拒否しない」にします。

「SMTP認証」を使用しない場合は、受信許可ネットワークからの接続しか受け入れません。

SMTP認証 SMTP認証利用時に
受信許可ネットワーク
以外からの接続を
動作 認証対象
使用する 拒否する 受信許可ネットワークのみ接続を受け入れて、SMTP認証を行う。 受信許可ネットワークまたはSMTP認証(※)
使用する 拒否しない 任意の接続元IPアドレスを受け入れて、SMTP認証を行う。 SMTP認証
使用しない 受信許可ネットワークだけの接続を受け入れて、SMTP認証を行わない。 受信許可ネットワーク
※メールリレー元サーバがSMTP認証を使用しない場合は、受信許可ネットワーク(接続元IP認証)で接続を許可します。

APIユーザを作成する

SMTPおよびAPIのアクセス認証を行うためにAPIユーザを作成します。

管理コンソールの画面右上にある「MENU」→「API設定」をクリックします。

APIユーザ一覧

「APIユーザ」タブを表示し、「追加」ボタンをクリックします。

APIユーザ

以下項目を入力します。

項目       必須 説明
APIユーザ Yes APIのapi_user、および、SMTP認証のusernameに設定するIDを入力します。メールアドレス形式で入力してください。
APIキー Yes APIのapi_key、および、SMTP認証のpasswordに設定するシークレットキーを入力します。英数字を各1文字以上含む8文字以上の文字列を入力してください。
APIキー(確認) Yes APIキーと同じ値を入力します。
権限 Yes このAPIユーザの権限を選択します。APIグループ管理者は設定変更などデータ編集が可能なAPIを含む全てのAPIにアクセスできます。APIユーザはBounces, Deliveriesなどデータ参照・ダウンロードが可能なAPIにアクセスすることはできますが、データ編集は行えません。
操作権限 Yes このユーザがメールアドレスを含むデータを参照またはダウンロードすることを許可します。
アクセス権限 Yes このユーザがHTTP-API、および、SMTPにアクセスすることを許可します。

「保存する」ボタンをクリックすると、APIユーザが追加されます。


STEP4 : 設定をメールサーバに反映する

運用を開始するため、以下の手順で設定をメールサーバに反映します。

管理コンソールの画面右上にある「MENU」→「サーバ構成」をクリックします。

操作対象のサーバ構成の操作欄から「設定反映」ボタンをクリックします。

サーバ構成一覧

設定反映ダイアログが表示されます。

「反映する」ボタンをクリックすると管理コンソールへ設定した内容がメールサーバに反映されます。


メールを送信する

SMTPまたはAPIを使用してメールを送信することができます。 Customers Mail Cloud が取り扱えるメールアドレスの仕様については、ユーザーガイドの「共通仕様」を参照ください。


以下のエンドポイントに接続することができます。

SMTP接続

項目 値                 
SMTPホスト名 SUBDOMAIN.smtps.jp
ポート番号 10025 (または, 587, 25)
「SUBDOMAIN」は、評価利用申込書にて申請いただく、お客様専用のサーバーの識別子となります。 企業ドメインや、サービスドメインの一部を付与ください。
例)hennge.smtps.jp

SMTP接続にはデフォルトで10025番ポートをご利用いただけます。587, 25をSMTP接続に使用したい場合、評価利用申込書にて申請ください。

API接続

項目 値                 
エンドポイントURL https://SUBDOMAIN.smtps.jp/api/v2/emails/send.json

SMTP接続の詳細ついては、Postfixによるメールリレー設定を参照ください。

API接続の詳細については、Email Sending APIを参照ください。

Thunderbird や Outlook などのメーラーを使用して、メール送信のテストをすることもできます。 各メーラーの設定方法については以下を参照ください。

Thunderbirdを使ったメール送信方法

Outlook 2016を使ったメール送信方法


より詳しく知る

基本的なセットアップが完了し、SMTPでメールが送信できるようになったら以下のドキュメントを参照ください。

ユーザガイド

管理コンソールの使用方法やサービス仕様について説明しています。 Customers Mail Cloudで出来ることを詳しく知りたい方はこのドキュメントをご覧ください。

APIリファレンス

APIの使用方法やインターフェイス仕様について説明しています。 APIについて詳しく知りたい方はこのドキュメントをご覧ください。

システム連携

Postfix, Java, PHP, Python など既存アプリケーションをSMTPインターフェイスで接続する方法など、 Customers Mail Cloudとシステム連携するための具体的なノウハウを説明しています。