HENNGE K.K.

パーソルキャリア株式会社 導入事例

メールマーケティングでは、適切なタイミングで、適切な情報を届けることが重要です。月間約2億通のメールを配信するために、Customers Mail Cloud の高速配信と99.9%におよぶ到達率が支えとなっています。



パーソルキャリア株式会社
https://www.persol-career.co.jp/

パーソルキャリア株式会社
転職メディア事業部/プロダクト企画統括部
転職メディアBITA部/プロダクトBITAグループ 松岡 諭史氏



アルバイト求人情報サービス「an」や転職サービス「DODA」を展開する総合人材サービス会社

―  パーソルキャリアの事業概要についてご紹介ください。

歴史あるアルバイト求人情報サービス「an」や登録者数1,100万人を突破した「LINEバイト」。 そして、エージェントサービスや転職イベントなどの多彩なサービスを通じて、 転職の成功をサポートする日本最大級の転職サービス「DODA(デューダ)」などを運営しています。

1989年の創業(旧社名:インテリジェンス)以来、アルバイト・パートから、新卒採用、中途採用、管理職・エグゼクティブ層、 バイリンガル人材までを手がける総合人材サービス会社として、 常に社会や労働市場の変化に歩調を合わせながら、はたらく個人と人材を必要とする企業との出会いの創出を支援するため、 さまざまなサービスの追求と提供に取り組んできました。

2013年4月にはパーソルグループ(旧:テンプグループ)の一員となり、「人と組織の成長創造インフラへ」というビジョンを掲げ、 さらに複雑化していく社会課題に対してグループ全体で向き合い続けています。
月平均で約2億通のメールを配信

―  Customers Mail Cloudの利用状況について教えてください。

DODAの各種サイトやサービスのメール配信基盤として Customers Mail Cloudを使用しています。 これまでは、サイトごと・メールの種類ごとに、複数のメール配信サービスを利用していましたが、 2017年7月にこれらのサイトやサービスが持っているメール配信の機能を、Customers Mail Cloud へ統合しました。



―  月間のメール送信数を教えてください。

現状、1営業日あたり合計約1,000万通、月平均で合計約2億通のメールを配信しています。

メール配信サービスの安定性や到達率の低下を契機に統合を検討

― メール配信サービスを統合するに至った経緯を教えてください。

これまでは配信するメールの特性に合わせ、適材適所でメール配信サービスを選んできました。 たとえば、1日かけて150万通のメールを配信する場合と、数万通のメールを1時間以内に確実に届けたい場合とでは、 メール配信サービスに求める機能や性能・品質、さらには利用コストも異なってきます。

また、配信データの作成システムの構築や導入検討の時期が異なるので、 「そのときに一番適したメール配信サービス」を選んできた結果、複数のサービスを利用する状況になっていました。

そのような状況の中、メール配信サービスの安定性やメールの到達性の低下が課題となっていました。

個別にサービスの見直しを図るのも良いのですが、これらのメール配信サービスを統合することができれば、 メール配信の品質を向上させると同時に、システム運用の負担を軽減し、 利用コストも下げることができるのではないかと考え、メール配信サービスを再検討することになりました。

「メール配信サービスを統合することで、品質向上と運用コストの削減を、同時に実現したいと考えました。」(松岡氏)

到達率99.9%以上、優先順位の設定や信頼性を要件にサービスを選定

― メール配信サービスを再検討する際の要件事項や比較事項があれば教えてください。

メール配信サービスを検討した際の主な要件事項や比較事項は、次の通りです。

【要件1】大量配信への対応
日平均1,000万通、月平均約2億通といった大量のメールを、スムーズかつ指示通りに処理できるか。将来的な送信数の増加にも対応できるか。

【要件2】目標到達率
99.9%以上の目標到達率を実現できるか。それを実現するための仕組みやノウハウがサービスに組み込まれているか。

【要件3】処理時間
大量のリストを短時間で処理できるか。配信の指示(リストの提供)をしてからメール配信が完了するまで、 つまり、メール配信が始まるまでの準備も処理時間として重視しました。

【要件4】優先順位の設定
リスト全体、もしくは個別のメールに、処理の優先順位を設定できるか。各サイトの要件が異なるメール配信を統合するため、 優先順位の設定は重要な要件ポイントでした。

【要件5】サービスの信頼性
トラブルだけでなく保守停止なども含め、サービスの停止時間を最小限に抑える仕組みを持っているか。 サービスが停止するとすべてのメールが配信できなくなってしまうので、提供されるシステムの信頼性は重要な要件でした。

【要件7】システム連携
配信データ作成システムの開発環境や開発言語に依存せず、スムーズかつスピーディなデータの連携ができるか。

【要件8】サポート体制
トラブル時の対応だけでなく、機能向上や改善に対する当社からの要望に対して前向きな対応が期待できるか。

※要件3、および、要件7は、エンタープライズ向けメール配信API「HDE Mail Application Server」を導入することで実現いたしました。


性能、品質、機能、連携のしやすさ、サポート対応などを評価

― Customers Mail Cloud を選択した理由を教えてください。

次のポイントを考慮した結果、Customers Mail Cloud の採用を決めました。

【理由1】メール配信エンジンとしての性能、品質、機能を評価
・大量の配信リストを高速処理する仕組みが実装されている
・配信リストや個別メールに配信の優先順位の設定ができ、送信指示後の変更も可能
・これまでの利用でトラブルによりシステムが停止したことがない
・DNS対策やスパム判定対策など、到達率を向上させる仕組みとノウハウが実装されている
・到達率を向上させる仕組みとノウハウが、実際に高い到達率を実現している
・大量のメールを配信している実績がある
・導入実績が豊富で、恒久的に機能の改善や向上が図られている

【理由2】システム連携のしやすさ
・連携先のシステム環境や開発言語に依存せず処理・連携できるAPIを提供している
・配信データ作成システムと配信エンジンの疎結合な連携を確立できる
・HDEによる自社開発サービスのため、システム連携に対する高度なサポートが期待できる

【理由3】サポート対応への期待
・サポート対応が迅速でレベルが高い
・要望に対して、積極的な対応や姿勢を示してくれる
・メールサービスに特化したベンダーとして、経験が豊富で技術力や知見が高い

※特に到達率については、既存で利用していたメール配信サービスと比べても高い到達率を実現できていることが、 過去実績との比較で明らかになりました。

メールマーケティングの確度を上げるための基盤を確立

― Customers Mail Cloud の導入効果について教えてください。

到達率はこれまで80%を下回ることもありましたが、Customers Mail Cloud を利用してからは、 約99.9%という目標値を維持しています。 大量の配信リストを連携しても処理能力が高く、これまでであれば翌朝までかかっていたようなメール配信も、 夜早めの時間帯に処理が完了するようになりました。

また、メール配信の優先順位が柔軟かつ厳密に設定できるため、 届けたい人に、届けたい情報を、届けたいタイミングで配信する基盤を整備することができました。 これはメールマーケティングの成果を上げるためには重要なポイントで、 大量のメールを配信する当社にとっては大きな導入成果の1つです。

運用管理面では、メール配信サービスが統合されたことでシステムの運用負荷が削減でき、 かつ、メール配信サービス自体が非常に安定して稼働しているため、障害対応などにかかる人的コストも削減できました。 また、サービスを統合したことにより全体としての利用コストも削減できたので、 年間を通じてこのようなコストを積み上げていくとさらに大きな導入効果が見込めると考えています。

また、導入効果とは少し異なるかもしれませんが、 メールの配信状態やサービス稼働状況を管理コンソールから確認できるので、 トラブルの切り分けや判断もしやすく、管理者としては安心感があります。 これらの機能はトラブル発生時の迅速な対応にもつながると考えています。

― システム連携やサービス移行の際に、苦労したことなどはありませんでしたか。

サービスの移行作業は4回に分けて実施しました。 Customers Mail Cloud が当社が期待した性能をきちんと提供し、安定稼働していたため、 サービスの移行やシステム連携では、特に大きな問題は発生せず、概ね順調に進めることができました。

Customers Mail CloudとHDEへの要望・期待

― 今後の拡張予定などがあれば教えてください。

メール配信サービスを統合したばかりなので大きな変更や拡張は考えていませんが、 今回の取り組みは社内でも高く評価されました。 そのため、DODA以外の配信サービス、さらにはパーソルグループ内での配信サービスの統合などにも広がっていけば、 さらなるコストメリットや当社の要望に沿った機能向上なども期待できると考えています。

また、メールからの脱却というと少し大げさに聞こえるかもしれませんが、 メール以外のコンタクト手段としてLINEやSNSなどへの対応に関して、現在、社内でも対応を検討しているところです。

― HDEへの評価や要望、期待などがあればお聞かせください。

これまでCustomers Mail Cloud を利用してきた中でほとんど問題が発生しなかったので、 HDEのサポートを利用する機会は少なかったのですが、 今回、サービス移行やシステム連携に関するサポートを受けて、改めて技術力と対応レベルの高さを認識しました。

また、今回のメール配信サービスの統合に関して、もっとも積極的な姿勢を示してくれたのがHDEであり、 Customers Mail Cloud なら長期間安心して利用できると判断しました。

今後、LINEなどへの対応をCustomers Mail Cloud で実装できれば、 メール配信サービスを統合した成果をさらに高めることができます。 HDEでも視野には入っていると捉えていますので、早期の対応を期待しています。

― 本日は貴重なお話をありがとうございました。