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株式会社オービックビジネスコンサルタント 導入事例

OBCが展開するクラウドサービスのメール配信基盤として、Customers Mail Cloudを利用しています。Microsoft Azureから簡単・確実にメール配信が行えるだけでなく、HDEのサポートも充実している点を評価して導入しました。



株式会社オービックビジネスコンサルタント
https://www.obc.co.jp/

開発本部 開発副本部長 取締役 唐鎌 勝彦氏(中央)
開発本部 ICTセンター 課長代理 田村 淳一氏(左)
開発本部 課長 吉田 元気氏(右)



「奉行シリーズ」を開発・提供しているオービックビジネスコンサルタント

―  オービックビジネスコンサルタント(以下、OBC)についてご紹介ください。

OBCは、「勘定奉行にお任せあれ」のテレビCMで広く知られる会計ソフトの「勘定奉行」をはじめ、 人事、給与、労務管理など企業の基幹業務をサポートするパッケージソフトを開発・提供・サポートしている 業務パッケージソフトメーカーです。

主に中堅企業および中規模・小規模企業にフォーカスしたソリューションの開発・販売および保守サービスなどを提供しており、 最先端のテクノロジーを積極的に導入するとともに、全国の販売パートナーを通じて市場の声に耳を傾けながら、 新しいソリューション開発を推進しています。

おかげさまで「奉行シリーズ」は56万社以上の企業様にご導入いただいており、 専門誌の顧客満足度調査においても首位に立つなど、高い評価を得ています。 さらに近年では「OBCマイナンバーサービス」など、基幹業務システムの範囲を超えるさまざまな業務を補う 各種クラウドサービスを開発・提供することで、企業の全体業務を解決するための事業も積極的に展開しています。
企業内個人を対象としたサービスを展開するにあたりメール配信サービスを導入

―  Customers Mail Cloudの利用状況について教えてください。

当社のクラウドサービスをご利用いただくユーザー様に対して、 トランザクションメール(処理に応じて発生する様々な通知メール)を送信するために利用しています。

「OBCマイナンバーサービス」での利用を皮切りに、「勤怠管理サービス」や今後リリース予定の「安否確認サービス」などでの利用も拡大していく予定です。

また、現段階では厳格な送達管理が必要なメールの配信における 利用が中心ですが、将来的には一斉配信なども利用していきたいと考えています。

―  メールの配信数は、どのくらいの数になりますか。

現時点では月あたり約30万通といったところですが、たとえば「OBCマイナンバーサービス」は11月から12月にかけて利用のピークを迎えますので、 昨年の実績ベースから予測すると、次の年末は月70万通を超えるような事態もあり得ると考えています。

「トランザクションメールをシステムから送信するためにCustomers Mail Cloudを利用しています。」(唐鎌氏)

企業内個人を対象としたサービスを展開するにあたりメール配信サービスを導入

―  メール配信サービスを導入した背景を教えてください。

これまで当社が提供してきた業務パッケージソフトは、会計や給与など各業務のご担当者様にご利用いただくもので、 メール配信サービスを利用するような場面はありませんでした。

一方、 「OBCマイナンバーサービス」のような業務サービスは、企業内のほぼすべての社員様にご利用いただき、 また、個人情報を厳格に管理しなければなりません。

そのため、利用開始の手続きやユーザーIDやパスワード忘れの対応をWeb上で完結させたり、 なりすましを防いだりするために、ワンタイムパスワードなどをシステム側から通知する必要があります。

また、必要な情報を、必要なタイミングで、大量に処理するためにもメール配信サービスは必須だと判断しました。

―  メール機能を自社で開発することは考えなかったのでしょうか。

技術的には自社で開発することも可能なのかもしれません。 しかし、メール配信サービスが提供する機能をゼロから開発するのは時間と手間とコストがかかる割にはメリットが少ないですし、 導入後の保守運用を含めて考えると、サービスを利用した方が安価かつ迅速に目的を果たせます。

限られた開発リソースを、自社のサービス開発に集中投下するためにも、自社での開発は考えませんでした。

「必要な情報を、必要なタイミングで、大量に処理するためにメール配信サービスは必須です。」(田村氏)

国内ベンダーによる提供・運営を前提にサービスを再検討

― Customers Mail Cloudの導入を検討した経緯を教えてください。

以前に採用していたメール配信サービスでは、度々メールが遅延する、 日本時間のビジネスタイムにメンテナンス停止が発生するなどの問題があり、メール配信サービスを再検討することにしました。

「OBCマイナンバーサービス」はありがたいことなのですが、サービス提供開始時から約8,000社の企業様からご利用いただいており、 何十万人という企業内の個人ユーザー様からご利用いただくサービスです。

また、今後、安否確認サービスなどよりリアルタイム性が求められるサービスを展開していくにあたり、 メール送信機能の品質改善を行うため、メール配信サービスを見直すことになりました。

― なぜ、メールの遅延は発生したのでしょうか。

その理由さえも掴みきれなかったという状況でした。以前に利用していたサービスは、世界中で利用されており、 その点も採用のポイントだったのですが、このような事態が発生したときに、 問題解決が難しく、海外にある複数のサーバーを経由してメールが配信されることも状況をより複雑にしていました。

そのため、サービスの再検討にあたっては、国内ベンダーが国内で運用するサービスであることを前提にサービスを選択することとしました。

「サービスの安定稼働とサポート体制の充実を条件に、メール配信サービスを見直しました。」(吉田氏)

機能面だけでなく、HDEのノウハウや対応も高く評価

― 国内ベンダーの提供・運用以外に、メール配信サービスを選定する際の要件があれば教えてください。

主な選定の要件は次の通りです。
  • リアルタイムでの配信(配信精度)
  • 空メールへの自動返信
  • Webhook機能
  • バウンス管理
  • メールの一斉配信機能
  • 安定稼働。信頼性
  • サポート体制
  • メンテナンスのタイミング

― Customers Mail Cloudの採用を決めた理由を教えてください。

Customers Mail Cloudは、国内のベンダーが国内で運用しているサービスであるだけでなく、 HDEは大手金融機関などが運用するメール配信システムの構築・運用を手掛けている実績があること、 サービス稼働率(SLA)が明確に示されていることなどから、問題はないと判断しました。

機能面に関しては、評価環境を提供してもらい、約1か月間かけて確認をしました。マニュアルもわかりやすく、 HDEのサポートにほとんど頼らずに利用できたこと。そして、既存のプログラムに大幅な改修が不要な点も評価ポイントでした。

また、HDEの対応も迅速かつ丁寧で、メールのヘッダー情報の記載に関するコツやノウハウ、サービス切り替え時のDNSの設定など、 到達率を上げるためのノウハウやスムーズな移行手段を提案してもらえるなど、サポートも安心して任せられると判断して採用を決めました。

安定かつリアルタイムなメール配信が可能となり、到達率も向上

― 導入効果について教えてください。

厳密に比較したわけではないのですが、到達率も向上しています。 メール配信サービスが安定していて、大きな遅延もなく、確実にメールが到達するという安定感は何事に代えがたい導入効果だと捉えています。 Customers Mail Cloudを採用したことでメール配信の運用に気を取られず、サービス開発に集中できるようになりました。

また、メール配信に関して、いつでも相談できる専門家がいるという安心感も、大きな効果だと捉えています。
今後の取り組みとHDEへの要望・期待

― 今後の拡張予定などがあれば教えてください。

今後さらに、企業内個人向けのサービスへの組み込みを図っていきたいと考えています。 また、色々な方法があるようなのですが、開封確認の機能なども組み入れていきたいと考えています。

― Customers Mail CloudおよびHDEへの要望や期待があればお聞かせください。

今回、メール配信の機能を実装するにあたり、メールについては知っているようで、知らないことも多いということを実感しました。 これからもメール配信の専門家として、当社のビジネスをバックアップしてくれる存在であることに期待しています。

― 本日は貴重なお話をありがとうございました。